内容紹介
平戸や江戸への遊学、軍艦に乗り込もうとした下田事件、私塾・松下村塾を主宰したことからも分かるように、吉田松陰は実行の人である。
その性格を象徴するような歌がある。
「何事もならぬといふはなきものを ならぬといふはなさぬなりけり(何事であっても、できないということはない。できないというのは、やらないだけである)」。
これは本書11月8日に収録されている。
幕末という激動の時代において、信じられるものは自分自身の実行力のみ。
結果として、松陰は新しい時代の訪れを見る前にこの世を去ったが、彼が残した多くの言葉は、いまなお日本人を奮い立たせている。
本書には吉田松陰研究30余年の編者による訳文が収められ、松陰の魂の叫びが見事に現代に蘇っている。