内容紹介
1859年、安政の大獄で享年30(満29歳)という短い生涯を閉じた吉田松陰。
その松陰研究に40年以上情熱を傾けてきた著者が今回着目したのは、松陰の四字熟語だ。
本書には松陰が残した膨大な著作や資料の中から厳選された100の四字熟語に加えて、その訳と時代背景を踏まえた丁寧な解説が付されている。
「鬱然藹然」「枕戈横槊」「疾風勁草」などからは、諫死・諫言できる武士を理想として学問に励み続けた自己に厳しい松陰の姿が浮かぶ。
その一方で、「誠朴忠実」「真心実意」「敦篤朴実」からは青年らしい純情さや、友人への温かい思いやりの心が伝わってくる。
松陰が綴る四字熟語に心揺さぶられたという著者は、その凝縮された「四文字の教え」が混迷にある日本の再生に繋がればとの願いを込める。
「刻苦勉励」せよとの心を鼓舞する松陰の叱咤を背に、その気高い精神を学び取りたい。
<目次>
刻苦勉励
憂勤惕励
直諫言
疎宕質朴
善法良術
尋思推究
兀然端座
正大的実
周悉備
簡奥幽深、他