内容紹介
かつて東京日本橋のデパートの屋上に、ゾウがいたのをご存じだろうか。
昭和25年、タイからやってきた子ゾウは「たかちゃん」と名づけられ、29年に動物園に寄贈されるまで、子供から大人まで人気を集めた。
その話題は、アメリカの雑誌にも紹介されたほどだ。
そのたかちゃんと同い年である著者は、家族に連れられたびたび屋上を訪れては、たかちゃんの背中に乗ったり、芸を見たりして、楽しい時間を過ごした。
本書は、そのたかちゃんと35年ぶりに再会した著者との間に起こった、感動実話を絵本にしたもの。
大人になるにつれ様々な経験を積み、時に辛いことに遭遇することもある。
しかし、懸命に生きていると、思いがけず素敵な出会いや嬉しい出来事が起こる。
愛らしい絵が物語を彩る本書は、めまぐるしい日常で失いかけた清らかな心を取り戻してくれる。
不思議と活力が湧く絵本だ。