内容紹介
今まで受けてきた道徳の授業との違いに衝撃を受けてばかりでした……。
これは著者の「カント道徳」の講義を受けた大学生の感想です。
著者は、『致知』二〇二三年九月号に登場した、
公立・私立大学元非常勤講師の夏目研一氏。
「道徳」に対して疑問を持っていた大学生たちが涙するほど、
その価値観を一変させたカントの道徳論を、柔らかい口調で易しく解説。
「なぜ噓をついてはいけないのか?」
「なぜ人の命を奪ってはいけないのか?」
といった大学生からの率直な疑問に対し、
カント道徳が説く新たな考え方を用いて真正面から答えを導き出します。
その結果、学生たちは、
上記のような問いに対し、
自身の中に明確な答えを持つことができるようになったといいます。
本書の特徴は、
カント道徳を机上の空論に終わらせず、
自らの実践や人間学の学びなどの実体験を通して解説がなされている点。
稲盛和夫氏や大谷翔平選手の具体的事例も交えながら、
カントの教えをより深く、分かりやすく紐解きます。
本書を読むことで、
人生で出会う様々な問題に対する明確な判断の軸ができることでしょう。
約三百七十頁、二十年に及ぶ
カント研究の集大成とも言える渾身の一冊。
哲学に初めて触れる人のみならず、西洋哲学に精通する人にもおすすめです。