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大谷暢順
1,650円(税込)
978-4-8009-1046-2、縦19cm、横13cm 160ページ
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蓮如上人御生誕600年記念出版
戦国時代、生彩を放っていなかった浄土真宗の、そのなかでも少数門徒に過ぎなかった本願寺を、 一代にして大教団に作り上げた蓮如は、本願寺中興の祖と呼ばれている。 本願寺門跡である著者は、その蓮如の「知れるところを問う」という言葉を巡って本書を書き上げた。 つまり、蓮如は「知らないことを問うのはさほど立派ではないが、知っていることについて問うのは有意義だ」と言う。 東大文学部卒業後、フランスに留学した著者はこの言葉を提げて、ジャンヌ-ダルクからデカルト、カミュ、さらには釈尊にまで思索を巡らせる。そして、蓮如生誕六百年を迎える現代に立ち戻り、慨嘆する。「近現代は『知らないところを尋ね続けた』数世紀ではなかったか、そしてそれは豊かさをもたらしたかもしれないが、 同時に自然破壊、憎悪、怨念までも生みはしなかったか」、と。 そんな現代をいかに生きるべきか、本当の豊かさとはなんであるか、その答が蓮如の「知れるところを問う」という言葉の中にあるのではないかと警鐘を鳴らす一冊だ。
金山秋男(現代語訳)
1,540円(税込)