内容紹介
『養生訓』は江戸中期に綴られた元祖“健康本"である。
本書は三百年以上にわたり読み継がれてきた名著を、
とことん読みやすくした画期的な現代語訳だ。
まずは「耳・目・口・体の欲を耐え忍び」「食後は数百歩を静かに歩き」
「心は安らかでなくてはならない」と総論を述べ、 各論になると食事の注意点、
ご飯の炊き方や薄味の勧めに始まり、飲酒、喫煙、入浴方法、医者の選び方、
薬の飲み方まで事細かだ。
将軍家にも愛されたという『養生訓』が多くの人に受け入れられたのは、
「禁欲主義」ではなく「寡欲主義」だったからで、益軒は人生を楽しんで
生きるための方法を説いている。
そうした意味では人としてのあり方を説いた人生哲学書でもあると言えよう。
説得力を増すのが、平均寿命50歳の時代に84歳で本書を書き、
翌年亡くなるまで、虫歯が1本もなく、夫婦で旅行をし、
生涯100冊もの本を書いたという益軒の生涯だ。
「養生の術を継続すれば必ず長生きできる」と説き、 その見本を自ら示したのだった。
一家に一冊、益軒に習って家族でお読みいただくことをお勧めしたい。
団塊世代必読の一冊。お父様や年長者への贈り物としても喜ばれることだろう。
目次
巻第一 総論 上
巻第二 総論 下
巻第三 飲食 上
巻第四 飲食 下
巻第五 五官
二便
洗浴
巻第六 慎病
択医
巻第七 用薬
巻第八 養老
育幼
鍼
灸法