内容紹介
江戸無血開城の立役者として知られる幕末の英傑・勝海舟。
坂本龍馬や西鄕隆盛にも多大な影響を与えた海舟の残した語録を、
修身に役立てていただきたいとの願いから本書は誕生した。
米澤藩士の娘だった祖母の元で育った著者は、長年、
武士道を通じて人の在り方を模索してきたが、
海舟はその具体的な行動規範を教えてくれた師の一人であったという。
その言葉は実に示唆に富み、痛快である。
「世間に始終ありがちの困難が、一々頭脳にこたえるようでは、とても大事業はできない」
「男児世に処する、ただ誠意正心をもって現在に応ずるだけのことさ」
絶体絶命の危地にあろうとも、針の穴ほどの突破口から道を切り開いていった
海舟の放つ言葉には、心を強く鼓舞されるものがある。
若い頃の極貧生活、二十回にも及ぶ襲撃事件、大政奉還……。
本書を通じて海舟の辿った苦悩や、激動の幕末期が浮かび上がってくるのも読みどころの一つ。
自省自修の努力をせよ、無心になれ、逆風を楽しめ、決然と事に当たれ、
現世での評価にこだわるな――。克己心を以て生涯を貫いた海舟の生き様に学びたい。
目次
第一章 根を養う
第二章 己を鍛錬せよ
第三章 とらわれない
第四章 闘わず、負けず
第五章 誠さえあれば
・自省自修の努力をせよ
・無心になれ
・言わせておけ
・忘れてしまえ
・究極の健康法
・礼をわきまえよ
・名誉を先に求めるな
・現世での評価にこだわるな
・公平な考えで人を見抜け
……etc