内容紹介
バイマ―ヤンジンの名は、チベット語で「蓮の花にのった音楽の神様」の意味。
著者は日本でただ1人のチベット人歌手。
日本人男性と結婚し、現在は大阪で暮らしている。
物質に恵まれ、四季があり、努力次第で自分の希望がかなう日本は、
チベット人たちが夢に描く天国である。
しかし当の日本人たちは、豊かさへの感謝を忘れ、生きがいや夢を失っているように見えるという。
これがチベットの過酷な自然の中で、懸命に生きてきた著者が抱く実感である。
「自分を生んでくれた親、民族、国に感謝し、誇りを持ち、恩返しをしたい」
という著者は、チベット遊牧民の小学校建設を講演活動などで支援する。
幸せ、家族、豊かさとは何か――。
失われつつある日本人の心を甦らせてくれる。
目次
「モンゴルの歌はいいですね」
チュパで子育て
チベットのバス
大阪よりちょっと寒い
麦こがしとヤクの糞
ダライ・ラマの親戚?
ヤクや羊と文通するわけではない
公衆トイレで受験勉強
「チベットってすばらしいところですね」
大阪弁は教科書に載っていない
子育ての前に牛育て
「お魚が欲しい人には捕る方法を教えなさい」
日本の学校では驚くことがいっぱい
大人はどういう態度を示すのか
夢を持たない高校生
生まれて初めて見た親子喧嘩
家の中での温かい一言
豊かさに感謝の気持ちを