内容紹介
『都鄙問答』は原文が難解で、現代人に読まれる機会は限られていた知られざる名著。
本書は史上二冊目となる全文現代語訳です。
江戸期、石門心学の創設者・石田梅岩が門弟や士農工商の枠を超え、
多くの人と交わした問答が収録されています。
「人はなぜ祈るのか」「人の性は善か悪か」といった根源的な問いに始まり、
商人の心得、読書の仕方、息子を医者にと考えている親への助言など、
そのやりとりは示唆に富みます。
不正な手段で儲けることを厳しく戒め、
「正直な商人道」を貫くようにと説いたその教えは
「日本のCSR(企業の社会的責任)の原点」として、
今日高く評価されています。企業のあり方が問われる現代こそ、
『都鄙問答』の精神を学び直す絶好の機会と言えるでしょう。
経営者必読の一書です。