内容紹介
この国の長い歴史の中で培われ、
民族の礎となってきた「日本精神」とはどういうものなのか。
安岡正篤師はそれを
「何でも一切自由に謙虚に受けて」「咀嚼し消化吸収し、排泄する」
精神であるとする。
本書では、こうした日本精神の形成を古神道から説き起こし、
儒・道・仏・キリスト教など外来の思想・宗教の受容の様子に触れながら描き出す。
その上で、安直に西洋文化を否定し日本精神を礼賛するのではなく、
両者を冷静に検証しつつ、社会の発展に必要な考え方・生き方とは何かを導き出していく。
近年「日本人らしさ」の喪失が懸念されているが、
ここに描かれた日本精神を取り戻す時、
日本は必ずや再び世界の尊敬を集める国になるであろうと確信させられる。
目次
1 日本精神の源流
第1章 古神道
第2章 神道と儒・道二教の伝来
第3章 神道と仏教の伝来
第4章 平安朝仏教と本地垂迹思想
第5章 平安朝末期と末法信仰
第6章 浄土門の新興
第7章 禅宗と日蓮宗
第8章 仏教的神道と新儒教の発達
第9章 キリスト教の伝来とその経過
第10章 神道の変遷と国学の勃興
2 日本精神の真髄
第11章 東西文化の本質的対照(上)
第12章 東西文化の本質的対照(下)
第13章 東西民族精神の対照
第14章 国粋主義の反省と実践