内容紹介
二宮尊徳の伝記として、
第一の書とされる『報徳記』の完訳本。
七十年の生涯で、六百余もの疲弊した農村を
次々と再興したその軌跡は、
渋沢栄一や豊田佐吉、御木本幸吉、
土光敏夫、稲盛和夫……などなど、
名だたる事業家にも多大な影響を与えてきました。
本書は、尊徳の高弟・富田高慶が、
形に従う影の如く師に随従した実践記録で、
その筆致は全巻一貫して熱情がほとばしり、
躍動感に溢れています。
幼少期の艱難、土地の荒廃、民家の貧窮、
人心の汚悪、天災、凶作……など、
次々と襲いかかる試練や困難に、
尊徳はいかに立ち向かっていったのか。
尊徳研究の第一人者として知られた
佐々井信太郎氏が
「報徳記を熟読すれば、なまけものも起き返り、
意志の強いものは元気を百倍し、
迷えるものは光明を得るほどの名著」
と評した通り、その足跡や尊徳の発する言葉は、
読む者の胸を熱くせずにはおきません。
混迷の只中にある現代にこそ
読まれるべき日本人の宝典です。
470ページに及ぶ座右版。