内容紹介
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鎌倉・室町期に成立し、
江戸時代には寺子屋の教科書として使われた『実語教』『童子教』。
学ぶことの意義や礼儀作法、人との付き合い方など
人間が生きる上での大切な知恵が簡潔な言葉で書かれてあり、
日本人の間で長く読み継がれてきました。
本書は、人生百年時代となったいま、
還暦を迎えた人たちに両書を読み直し、
豊かな後半生を送ってほしいとの思いから企画されたもの。
「玉磨かざれば光無し。光無きを石瓦とす。
人学ばされば智無し。智無きを愚人とす」
(宝玉は磨かなければ光を発しない。光を発しなければ石瓦と変わらない。
人も学ばなければ智の光を発しない。智のない人を愚かな人という)
「千両の金を積むといえども、一日の学にはしかず」
(千両という大金を積まれても、一日の学びに及ぶものではない)
など、本来は子供のために書かれた教訓書ですが、
大人がさまざまな人生体験を振り返って読むことにも
大きな意義があると著者は述べています。
私たちの祖先が長い歳月をかけ培ってきた、
精神の宝を受け取るために最適なテキストと呼べるでしょう。
特におすすめしたいのは、本書の「素読用読み下し文」を
背筋を伸ばし、朗々と音読してみること。
眠っていたエネルギーが甦り、
新たな泉を発掘したような気持ちになるはずです。
巻末には財界きっての読書家として知られる
數土文夫氏との特別対談も併載。
還暦から学び直す、またとない人生の教科書です。