阿部國治、栗山要・編
13,200円(税込)
阿部國治先生の『古事記』に関する著作は、
敗戦とともに長らく絶版となっていました。
阿部先生は、教壇で、
「『古事記』と『万葉集』の解釈については、
日本中の誰にも引けを取らない自信がある」
と教え子たちに語ったと言います。
その遺志を継ぎ、門下の栗山要氏が平成11年より編纂。
10年もの歳月をかけて私費出版した
「新釈古事記伝」全7巻を弊社より復刻いたしました。
「『古事記』の正しい姿を明らかにすることは、
いつの世においても大切ですが、
現代の日本においては、殊のほか大切なことであります。
いわば『古事記』は
汲んでも汲んでも汲みきれることのない泉のような
“たましい”の糧なのであります」
――阿部國治氏
日本最古の史書といわれる『古事記』こそは、
私たち日本人の叡智と祈りの結晶ともいえる書物。
この本が一人でも多くの方に
広まっていくようにと心から願っています。
※こちらの商品はセット販売のみのお取り扱いとなります。
シリーズ一覧
目次
第1集 袋背負いの心 <ふくろしよいのこころ>
第2集 盞結 <うきゆい>
第3集 少彦名 <すくなさま>
第4集 受け日 <うけひ>
第5集 勝佐備 <かちさび>
第6集 天岩屋戸 <あまのいわやと>
第7集 八俣遠呂智 <やまたのおろち>
推薦者からのコメント
コア・クリエーションズ代表
大江亞紀香氏
一年間、仲間たちと阿部國治先生著『新釈古事記伝』全7巻の読書会をしていました。
一読し、なんて美しい日本語だろうと思いました。
私は国文科でしたが、こんな解釈の『古事記』に出合ったことがありません。
単なる直訳ではなく、そこに込められた“行間”を表現してくださっているからでしょう。
戦前教育の美しさの一片を見るような、それに触れるような思いがします。
毎月の読書会は、私にとって豊饒な、至福のひとときでした。
少し前の女性がお嫁に行くときには『源氏物語』全巻を持って行ったといわれるように、
あるいは、少し前の家庭には百科事典が置かれていたように、
この全7巻は、一家に一式ずつあるといいと思う位の、
日本の財産のようなものに思えてなりません。